言泡

「葬儀屋」「君の声」更新中、「千年大樹」改稿中です。

作品一覧

作品一覧です。リンク先は作品の目次orあらすじです。詳しくはリンク先をご覧ください。あらすじ一覧はこちら(掌編を除く)↑新↓古★受賞歴あり(2023)君の声だけは永遠に生きていた短編、SF、近未来、AI、ロボット葬儀屋ですがカフェを経営することになりまして長編、現代、微ファンタジー、お仕事もの(2022)定時なので、作りました短編、現代、飯テロ、会社員、恋愛熟れすぎた林檎は皮を脱ぐ掌編、現代、純文、モデル...

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ご訪問ありがとうございます。このブログは小説を置いております。カテゴリ一覧から、作品をご覧ください。<カテゴリ一覧>・活動報告…日記、更新のお知らせ。・作品…完結済みは(完)がついています。それ以外は更新中。作品一覧はこちら作品あらすじ一覧はこちら 「セルフ二次創作」のユーザータグがついているものは、非公式設定のSSです。 ※がタイトルについている記事はR15・R18指定のものです。ご注意ください。・イラス...

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3.永遠を夢見てもいいじゃないか

 まだ元気で、美しかった頃のハナをモデルにしたことは後悔していない。 もちろん、ビッグデータを活用すれば、ハナの老いた姿を予想しボディを買い直すことも可能だ。 ハナもそのことは分かっていて、僕に何度かボディのアップデート、つまり買い直しをしないかと尋ねてきたことがある。 アンドロイドの機械的な部分といえば、老いがないところだ。だが、この弱点を擬似的に克服できるのがこのカスタムアンドロイドだった。 ...

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新しいスマホに起こされるともこさん

FA

届いたの結構前なのですが、紹介が遅くなってしまいました。すみませんー!!喜利彦さんから素敵なイラストが届いておりました。『新しいスマホを帚木君に教えてもらい「クラッシック音楽を目覚ましにして」と頼んで寝たところ、こともあろうか「禿山の一夜」を流されるとも子さんです』だそうです。それよりもやっぱりモコモコパジャマが似合ってますね、ともこさん。「え!? 何!?」って慌てながら目覚めてそうです。素敵なイ...

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【2−10】

「そろそろ社長にアイデアを提出しようと思うんだけど、何か追加でアイデアあった?」 出勤するや否や一歩から声がかかった。 葬儀の仕事が入って話が進んでいなかった。今日は打ち合わせの予定はない。話を進めるには絶好の日だ。「アイデアというアイデアはないんだけど、メニューをどうするかなって。やっぱり、店には一つか二つ、代表する何かがないといけないと思う。開発は後からするにしても、何を売りにするかというのは...

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2.カスタムアンドロイドの注文ができました

 お見舞いに水晶を持っていっていたのには、訳がある。 妻の音声を録音し、声質から妻の考え方までAIに学習させていたのだ。妻の体型は写真データで既に学習させていた。あとは膨大な音声データが必要だった。 他愛のない会話を聞かせ、妻の”傾向”を学習させた。足りない部分は、AIが自動でビッグデータから人間の傾向を学んでいく。ビッグデータの活用を許してくれた政府には感謝しかない。AIがより人間らしくなれるのは、この...

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【2−9】

 火葬と食事の間に自宅の片付けが終わり、一歩は関わったスタッフを労うためホールに残っていた。平次はあれからすぐに別の仕事に戻ってしまったので話はできなかった。香織里にもまだ別の仕事が残っていた。営業所の打ち合わせ室で幸恵にコーヒーを出していた。 打ち合わせの時はコーヒーを飲む気にはならないと言われてしまったが、今日はコーヒーを希望していた。 仏壇、墓のこと、供養のことなど、葬儀屋の仕事はまだ終わら...

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1.音声データが揃い学習が終わりました

 一家に一台ロボットを。 政府がロボット・アンドロイド法を定め、ロボットを誰しもが活用する時代になった。今現在、様々なタイプのロボットが生み出されている。 昔からロボットは存在しており、人間はロボットと共生してきた。だが、ロボットの頭脳であるAI技術が進めば進むほど、ロボットの可能性を人間は恐れるようになった。 古典SF映画みたいに、ロボットが人格を持ち、人間を襲うようになるのではないか。世間は漠然と...

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君の声だけは永遠に生きていた

 AI・ロボット技術と法整備が進み、一家に一台ロボットが一般的になっている中、ある家庭用ロボットが話題になっていた。 大きさ、重さは人間の脳と同じ。水晶玉を模したAIロボットである。『学習したあとは今後発売されるカスタムアンドロイドの脳に』と宣伝されていた。 水晶AIロボットユーザーの中に、病に伏せる愛しい妻の声を録音し、AIに学習させた男がいた。 亡き妻を模倣しはじめたAIは、妻の好み、考え方まで模倣して...

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【2−8】

「うわあ、豪華〜! 香織里さんってやっぱりお料理得意なんですね」 スマホで撮ったフレンチの写真をみのりに見せた。 僧侶に渡す仕出し弁当を佐藤家まで届けた後、みのりはあいメモリーの事務所まで請求書と納品書を持ってきた。受け取ったのが香織里だったので、そのままみのりと連絡先を交換した。そのついでに、このあと幸恵に出す料理をみのりに見てもらったのだ。 不安だったというのもあるし、みのりの評価も聞きたかっ...

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